生活習慣

僕を救ってくれた献血習慣:献血の条件とそのメリット

献血の血液検査の結果が僕を救ってくれた

いきなり献血かあ~と思われた方もおられるかもしれません(笑)。

ただこの献血習慣は自分にとって数少ない人に胸の張れる社会貢献の一つだと思っています。

献血というと献血する方が救う側、提供を受ける側が救われる側と思われると思います。それはもちろんその通りなのですが、実は献血する側もそれによって救われる面があると思います。

僕は太っている人のよくある習性として、体重を計るのが億劫に感じるタイプです。

なので体重が危機的状況に陥っても、自分はまだ大丈夫だと思い込んでその危機に正面から対応しようとはしません。

肥満による生活習慣病にかかって健康がすぐれてなくても病院に行くこともなく、しんどいと思いながら惰性の毎日を送っていたのでした。

ただ献血だけは時折思い出しては行っていました。

で、せっかく献血ルームにいって受付で問診に答えていって血圧を測って簡易的な血液検査を受けて、その結果・・・。

献血条件にひっかかって断られた過去

献血するには条件があります。

わざわざ体調が悪い時に献血に行く人はあまりおられないかもしれませんが、熱があったり風邪をひいていたりすると献血はできません。

特に薬を服用していたりするとダメです。

ピアス穴を6カ月以内に開けたりした人もだめです。刺青やタトゥーも同様にダメです。

タトゥーといえば世界最高のストライカーの一人クリスティナ・ロナウド選手も、献血ができなくなるのでタトゥーを入れないことで有名ですよね。

なぜタトゥーをいれると献血できなくなるというと、C型肝炎の感染の怖れがでてくるからです。

タトゥーを入れる際に使うハリが使いまわしされていたり、消毒が不十分だと人からハリを通じて肝炎ウイルスHCVが感染するリスクがあるからです。

海外渡航歴が問題となるのも、海外で流行っている感染症を日本に持ち帰っている可能性が出てくるからです。

このほか低血圧の方(90mmHg未満)や規定はないのですが高血圧の方も医者の判断でダメになる場合があります。

妊婦さんや授乳中の方などもダメです。

また、現代日本女性の多くが鉄不足にあるといわれています。

そのため、40代ぐらいまでの若い女性の方は献血を控えられたほうがよいと提言されている専門家の方もいます。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

血液を抜く前に簡易な血液検査をするのですが、その時点で検査結果が悪いとドクターストップがかかります。

自分は一度これに引っかかったことがあってとても恥ずかしい思いをしました笑。

栄養たっぷりの血液なのになあなどと心の底で毒づいていたのですが、おそらくストレスや生活習慣病でヘモグロビン濃度が高すぎたのだと思います。

人様に提供できない血液が身体を循環していると考えると、やはり生活習慣を変えようとする気になります。

献血の停止期間は体質改善に丁度いい長さ

献血をすると次の献血が可能になるまで、日本の場合成人男性なら12週間、女性なら16週間、期間を空けないといけません。

また年間で献血できる回数も400mlだった場合は年3回までと決められています。

一回の献血量が400mlだった場合、この血液量は成人の血液量の約12%程度にあたります。

この数字は献血で血液を提供しても全く問題のない数字なのですが、血液成分ごとに回復の期間が違ってきます。

個人差はありますが、血漿成分はわずか2日で、血小板成分は4~5日、赤血球が一番長く2~3週間で回復していきます。

なのでまあ1カ月もあれば完全に血液は元に戻るわけですが、身体の負担や頻度を考えて献血は数カ月の間隔をあけているのです。

この数カ月というのは体質改善に丁度良い期間だと思います。短すぎず長すぎず、余裕をもって体質改善につなげられる期間です。

献血をして大体1週間以内に血液検査の結果が送られてきます。メールだともっと早いのです。それをチェックして自分の健康状態を把握できます。

血液検査の結果をみて危機感を感じてダイエットを始めると、思っている以上早くに体調は改善していきます。

自分は主に肝臓関連の値が悪くて、要するに脂肪肝の症状がでていたのですが、体重を2~3%減らした時点で自分でも体調が劇的に良くなったのが実感できました。

脂肪肝はそもそも体重が増えるとすぐに症状がでて、減量をすると症状がすぐに治まるスピードのはやい疾患です。

ただそれが脂肪肝だとわかっていないとちょっと努力して減量しようという気にならないわけですから、やはり血液検査は重要だということがわかります。

血液検査の通知は健康の通信簿

血液検査の数値は多岐にわたります。

ALT(GPT)、γ-GTP、総蛋白、グリコアルブミン、アルブミン/グロブリン比、コレステロールなどです。

それぞれの数値の意味についてはダイエットコラムで書いた記事(リバウンド続きのダイエットに悩んでいた時に浮かんだ投資家バフェットの名言の数々)を参考にしてください。

これらの数値からわかる主な生活習慣病は高脂血症や、脂肪肝や肝障害の肝臓関連と2型糖尿病です。

ALTやγ-GTPが肝臓関連、コレステロールが高脂血症関連、グリコアルブミンが糖尿病関連です。

実はグリコアルブミンの項目が検査項目となったのは今から10年ほど前の2009年です。

その前はASTという項目が入っていたのですが、これも肝炎関連だったために肝炎の新規発症が減少し、新たに生活習慣病である糖尿病が増えてきたことから、グリコアルブミンが代わりに入ったのです。

糖尿関連の数値というと血糖値を計ればいいと思うのが自然ですが、血糖値は直前の糖質摂取によって値がすぐに変わってしまうのです。

そこで誤った判断を下してしまうリスクを考えて、より長期の平均値と相関のあるグリコアルブミンが使われているのです。

糖尿病も脂肪肝も高脂血症も生活習慣病ですから、献血時の血液検査は生活習慣が悪化してるか改善しているかのシグナルを判断するものとして最適なのです。

僕自身のケースについては、減量前減量後の数値の変遷がこちらの記事(二度とリバウンドしない習慣化ダイエットで人生を変える)に掲載していますので見て欲しいと思います。

脂肪肝も生活習慣悪化による糖尿病も生活習慣を改善することで割合早く数値は改善されます。

ただしどちらも恒常的に気を付けないとすぐに元に戻ってしまいます。

その意味でも献血による血液検査の有無を言わさない結果は良い定期検査になりえます。

情けは人の為ならず、献血は人の為ならず

情けは人の為ならずといいます。

人に親切にすればそれがまわりまわっていずれ自分に返ってくるという古の言葉ですが、献血はまさにそういう行為だと思います。

今は過去の血液検査の結果がPC上で簡単に見れますので、経年の血液データが把握できます。

若い時はこういう数字だったのかだとか、あの頃はこれだけ悪かったんだなとか感じるだけでも健康への意識が高まります。

ダイエットというと若い時は女性なら美容のため、男性ならもてたいだとかあると思いますが、中年壮年になっていくと美容よりもやはり健康のためにというように動機が変わってくると思います。

その意味ではただ単純に体重の増減を気にするのではなく、血液検査という身体の内部情報に注意を払いながら体重を調整するというのは、本当の意味でのダイエットになると思います。

その意味では献血は、まさに他人のためにもなり自分のためにもなる習慣だと思います。

献血できる回数は生涯で限られている

上でも述べましたが、献血は年3回が上限になっています。

なので普通の人が献血できる回数は、男性なら400mlで17歳から69歳までの約160回が上限になります。

この数字が多いのか少ないと感じるかは人それぞれだと思いますが、血液は保存がきかないのでどの血液型も慢性的に不足していることは確かです。

血液型というとRh型という珍しい血液型があります。

この血液型は通常のABO式の血液型とは異なり、Rh+とRh-に分かれます。

そのRh-の血液型を持つ人は日本人だと200人に一人程度のとてもめずらしい型になるのですが、Rh-の女性がRh+の赤ちゃんを妊娠する場合「Rh式血液型不適合妊娠」というやっかいな症状を引き起こします。

詳しい説明はこちらのRh式血液型不適合妊娠のページをご覧いただきたいのですが、要するに母親と胎児の血液型の違いから、母親の赤血球のなかでD抗体いうものができて赤ちゃんの赤血球を攻撃してしまうという症状です。

そのような抗体を作らせないため、特殊な血液から製剤を作る必要が出てくるのですが、その特殊な血液を持つ人は限られています。

その一人がオーストラリア人のジェームズハリソンさんです。

このハリソンさん、なんと生涯で1100回以上も献血し、250万に近くの赤ちゃんの命を救ってきたという献血界のヒーローともいえる人です。

現在年齢がオーストラリアの献血上限年齢である81歳に達したので、ハリソンさんは引退することになったのですが、おそらく日本人でも同様な方はおられるはずです。

自分の回数はとても比較になりませんが見習いたいと思っています。

不足しがちな血液型と季節

血液は保存がきかないので、その時その時の供給と需要のバランスで成り立っています。

そのため血液型の違いで不足しがちな種類もありますし、季節によって過不足が生じることがあります。

血液型による過不足についてはこちらの日本赤十字社のHPに現在の献血状況がアップされていますので、関心を持たれました方はチェックしてほしいと思います。

季節による過不足については主に冬から春先にかけて不足しがちになるそうです。

どうしても寒くなると献血しにいくのが億劫になってしまうからですね。

自分は特に時期や過不足状況を考えて献血しに行くということはありませんが、献血動機のひとつになりうると思います。

僕が経験しておもしろかった献血ルームサービス

献血ルームにいくと、各ルームごとにサービス内容が多少ちがってきます。

僕が体験しておもしろかったサービスは、占い師さんに手相を占ってもらったことです。

結構ズバズバいわれて個人的には当たっているなあと思うことが多くて楽しかったことをおぼえています。

献血ルームというとジュース飲み放題、ビスケットやチョコレートやアイスももらえて、漫画読み放題というのが定番なのですが、占い師さんというのははじめての体験でした。

献血ルームさんもあの手この手で献血してもらおうと一生懸命なので、たまに行くとおもしろいサービスが用意されていることもあります。

この記事をよんで少し関心を持たれた方は献血を検討してほしいと思います。

献血は人のためならずですから。